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SAIWAI design Blog

本と装丁、猫・鞄・藍染・ヨガ・芸術。旅とビオワインと日本酒

今日できた仕事

 
24ページ+がんだれ表紙、中綴じ。
写真の手配から印刷・製本まで自分でおこなった、わずか100部の作品集。流通は手渡し。いい感じです。

2017年、はじめました。


「あけましておめでとうございます」と言うにはずいぶん時間が過ぎてしまいましたが…おめでとうございます。

おかげさまで年末年始から公私ともに忙しく、またクリスマスからお正月にかけて拡張した胃と、怠けがちなヨガのおかげで、体全体に1枚皮が増えたような気がしています。

あと本を買いすぎて部屋がやばい。やっぱり本が好きなんだと認めざるをえない。読むのも眺めるのも作るのも好きだけど同じくらい買うことも好き。貧乏すぎて本が買えなかったころの反動かもしれないですが、少なくとも今の私は出版不況ではありません(村上春樹の新作、予約しました?)

 
今年からというわけでもないですが、いまの仕事のテーマは「信頼」です。その結果はすでに出ていて「やっぱりそうか」と実感。今年はこのまま進みます。

実務的な面では「正しさ」の限界を感じてきたので(ほとんどすべてのデザイナーが「正しいデザイン」をしているので、正しいんだけど正しさの中に埋もれてしまう問題)「おもしろさ」へ移行したい。ここでいう「おもしろさ」とは「自分がおもしろいと思うことをする」というゆるふわな意味ではなく「見た目が面白い」への移行です。

私的な目標、というか習慣にしたいのは「事実確認」。これがないと嘘に騙されるし、ボンヤリした思考や会話しかできない。自分の好き嫌いより事実に興味を向けるよう習慣づけたいです。

では、今年もよろしくお願いいたします!

 

岡尾美代子さんとパッケージ(と装丁)

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ガチャガチャの景品で受け取ったクマのヨーヨー(動かすと光る)

 

とてもいい空気の流れる青山のブックカフェ「HEIDEN BOOKS」に行くついでにカフェのすぐ近くにある、ほぼ日の「TOBICHI 2」へ寄ったところ、ちょうどスタイリスト・岡尾美代子さんのイベントが行われておりました(イベントは10/31で終了しております)。

入り口で、スウェットとデニムと黒縁眼鏡、小ざっぱりとした女性が出てきた瞬間「あ!岡尾さん!」と心の中で叫ぶ。本当に着慣れている普通の格好に見えるのだけど、どれもがジャストなサイズで(たとえば裾の長さなどのサイズ感がすべて絶妙ということ)とても清潔感があるのが印象的でした。

会場で販売されていたのが、日めくりカレンダーと、そのモチーフになった物の一部、彼女が作った服や雑貨、そして彼女が旅先で購入したであろう絶妙な可愛さの物たち。

どれも良かった。そして、物もいいけどパッケージングも絶妙。あらためてパッケージデザインの大切さを思い出す、とても良い寄り道となりました。

 

ちなみに、パッケージデザインと(狭義の)広告デザインの差は何かと考えると「平面か立体か」という話になりそうですが「では装丁は?」と問われれば「ちょうど真ん中にあるもの」と答えます。

プロダクト寄りか、広告寄りか、アプローチは様々ですが、結局のところ、どちらもとても大事なことなのです。

 

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日めくりカレンダーのパッケージ(真空パック)

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ちなみにこれがSAIWAI DESIGN STOREのパッケージ(MINI BAG)

 

 

変化への恐怖

iPhoneのOSをアップしたことを契機に、macOSからAdobeのソフトまで最新にせざるを得ない状況になり、今とっても苦労してます。

モリサワしかり、アドビしかり、アップルしかり、一社独占状態ゆえに起こる乱暴かつ無意味なアップデートという問題はあるとしても、とどのつまり、いま自分が感じている苦しさは「変化への恐怖」なのだと、ヨガをしていて気がつきました(どんよりした気持ちを切り替えたいと思いあえてレッスンに出ました。なぜかすごく集中できた気がする・笑)。

「変化をしなければ生き残れないが、変化を求める限りアンバランス(=苦しく)にならざるをえない。しかしそれを拒めば、じりじりと滅びるだけ」という価値観があり、それはそれで一理ある気もします(じゃあ「100年以上続いている老舗」のような商売がたくさんある日本ってどうなんだよ?という疑問もあり、これもまた検証に値するテーマではありますが)。

ブックデザインという限定した世界の話でも、ある程度の年齢になりつついまだ現役で生き生きと仕事をしているデザイナーは「とにかくミーハーに新しいものに変えていく」という面がある気がします(なぜ講談社装丁賞を取ってないのか不思議でならない多田和博氏はそのようなことを言っていたと思う)。

とはいえ、実際自分がその状況になると、変化って辛いですなぁ。

ライセンス制になり、現状ポンコツなこのソフトのために毎月一定額を、自分がこの仕事を引退するその日まで払い続けるということを思うと、まるで奴隷になったような気分になりますが、見た目がガラッと変わった割に触ってみれば構成や機能は古いバージョンとほとんど変わらないということも理解できつつあり(作った側は変わったことを見た目でアピールしたいんだろうけど、自分からすれば見た目の変化自体に強い拒否反応が出るのでやめたほうがいいと思う)、また、もう、すぐにでも仕事をやらなくてはならない状況なので、新しいソフトにもすぐ慣れると思います。

そして、ポンコツなソフトが正常に立ち上がらない状況に陥り続けているなかで自分のマインドは「もうなんでも試してやろう、どんどん新しいもの入れてしまえ」という感じに変化したようです(例えばグーグル文字変換。どうせグーグルには情報吸われ放題だし、究極なこと言えば吸われて困るような重大な秘密なんか自分には無いし(せいぜい誰かのツイートで名前を知り、エロいものを検索したくらい?)、何かあったとき自分を証明するには全部ログを残して皆に見える状況であるほうがむしろ防御になるんじゃないかとすら思い始めています)

 

新作デザイン3点について

ホームページに以下の仕事を追加しました。

ネコと一緒に幸せになる本(青春新書プレイブックス)
ネコ…ネコ…ネコ…ネコ…ネコ………………うっとりしながら作成した本。カバーまわりから本文組版まですべて担当。最近、この本の編集担当者Kさんから重版のお知らせが。オレはうれしい。。
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僕らがサッカーボーイズだった頃3 日本代表への道
現在プロとして活躍する選手はどんな少年時代を過ごしたのかということを両親や当時のコーチなどの話から浮かび上がらせる、雑誌「ジュニアサッカーを応援しよう」の人気連載+αで構成したこの本もついに3冊目。前作同様、この本に載っている選手の中からリオ・オリンピックのヒーローが出てくるのが楽しみです。カバー周りと本文フォーマットを担当
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半透明の帯を取るとこんな感じ

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我が家の昭和平成史
がん医師とその妻、ピアニストと新聞記者の四重奏
元新聞記者であり、著名な作家でもある塚本哲也氏の自伝。家族も含めた出てくる人々の濃さ、さらにベルリンの壁崩壊も含めた大きな時代のうねりがしっかりとした筆力で書かれていて、まさに「歴史」であり、個人を越えた集大成と言うべき一冊。

「自分の人生を一冊の本にするとしたら」と考え、おのずとタイムレスでシンプル、落ち着いて美しい本にしようという結論になりました。カバー周りのデザインを担当

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(こちらは前にもアップしたのですが、こちらの画像のほうがどういう本なのかわかりやすいと思い再撮影しました)